竹のはなし

竹のある風景は、実に日本的で心を和ませてくれます。 竹とは、イネ科タケ亜科に属する多年生常緑草本植物で、大型のものの総称。 一般的には大型のものを”竹”、小型のものを”笹”と呼ぶ。 気候が温暖で湿潤な地域に生息し、アジアの温帯・熱帯地域に多いようです。 パンダがこれを主食としているのはおなじみでしょう。 通常、地下茎を広げることによって生息域を広げる植物で、一部の竹は周期的に開花し、一斉に枯れることが知られています。 その周期は極めて長く、マダケは120年周期であると推定されていますが、まだ周期が分かっていない種類も多いのが現実のようです。 竹は成長力が強く、ピークの時は1日で1m以上成長します。 竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する被害もあります。 逆に強風・地滑り・病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もあります。 乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、さまざまな素材として利用され、その繊維を利用して紙も作られています。 竹炭酢や竹炭としても利用されるほか、食材・飼料・建材として幅広く用いられています。


竹の性質

竹の生長 竹は、常緑性の多年生植物であり、毎年地下茎の節にある芽子から新しい竹を発生させ、わずか数か月で立派な竹に生長するという特徴があり、1日(24時間)にマダケで121cm、モウソウチクで119cm伸びたという記録があります。 竹の寿命は、太いものほど長く、20年ほどであり、竹には形成層がないため、樹木のように毎年太くなることはありません。 地下茎の伸長は、土質や気象条件によって異なりますが、1年に5m伸びた記録があります。 また、3~4年目の地下茎が最もたけのこを産み、5年目を過ぎると減少し、豊作(表年)と凶作(裏年)がおおむね隔年にあらわれ、たけのこの発生量に差が生じます。

竹の特徴

竹材は、すべての組織が軸方向に平行に並んでいるため、繊維方向に強度があり、特に表皮に近いほど繊維の密度が高く、しなやかで折れにくい性質をもっており、木材とほぼ同様の成分で構成されています。 竹の種類や用途によって異なりますが、竹材として利用するのは3~5年生の竹が最良で、伐採時期は一般的に生長の休止時期である晩秋から初冬が適期です。